今回は前回のビタミンBの解説の後編です。
前編のビタミンB1・ビタミンB2を見ていない方はこちら
今回はビタミンB6・ビタミンB12についてお話を進めていきたいと思います。
今回の記事は筋トレをしている方・ダイエットをしている方に非常に有益な内容となっています。
目次
ビタミンB6・ビタミンB12を簡単に解説

ビタミンB群は水溶性ビタミンで大量に摂取しても尿として体外に排出されます。
水溶性ビタミンとは別に脂溶性ビタミンがあります。
脂溶性ビタミンは大量摂取の過剰症のリスクがあり注意が必要です。
詳しくは↓
〇ビタミンB6を解説
ビタミンB6は別名ピリドキシンと呼ばれます。
ビタミンB6は人体の100種類以上の生化学反応に関与しています。
そして、ビタミンB6は補酵素(酵素の働きを助ける成分)として多くのアミノ酸の代謝を助けています。
その外にも、ビタミンB6には神経伝達をスムーズにする働きがあり、睡眠時に必要な副交感神経の働きを高める効果もあります。
ビタミンB6にはアミノ酸の代謝を助ける働きがあるように、我々トレーニーには無くてはならないビタミンの1つですね🤔
※ビタミンB6が不足すると

ビタミンB6は多くの食品に含まれるため不足する事は少ないです。
しかし、筋トレをハードに行うトレーニーはタンパク質の摂取も多くなる傾向にあり、アミノ酸の代謝の為に多くのビタミンB6を必要とする可能性があります。
ビタミンB6を多く必要とする人の特徴
- アルコールをたくさん吞む人
- 妊娠している人
- ベジタリアン
- 経口避妊薬を摂取している人
といった方は不足しやすい傾向にあるそうです。
ビタミンB6の欠乏症(不足)
- 脂漏性皮膚炎(頭皮乾燥)
- 舌炎
- 口角炎
- 抑うつ
などの症状が挙げられます。
アミノ酸の代謝や睡眠の質を上げてくれるビタミンB6はトレーニーはもちろん、それ以外の人も積極的に取りたいビタミンの1つですね!!
ビタミンB12を解説
ビタミンB12は別名コバラミンと呼ばれます。
ビタミンB12の主な働きは他のビタミンB群の働きをサポートします。
それ以外にも造血作用(赤血球・ヘモグロビンの生産)も大きな役割の1つです。
→葉酸と共に骨髄で正常な赤血球を作り出します。
食品中のビタミンB12はタンパク質と結合しており、胃の中でタンパク質が変性・分解されると遊離ビタミンB12になります。
ビタミンB12が不足すると

ビタミンB12は動物性食品に多く含まれ、完全菜食主義(ベジタリアン)の方はサプリメントでビタミンB12を摂取する事が必要になるケースが多いです。
完全菜食主義によりビタミンB12の摂取が止まっても3~5年は生理的必要量を維持出来るので、長期間摂取しない場合は注意
逆に完全菜食主義以外の方で不足する事は稀であるといわれています。
ビタミンB12の欠乏症(不足)
- 貧血
- 疲労
- 舌痛症
- 記憶障害
などが上げられます。
ベジタリアンの人以外で不足する事は珍しいとされていますが、造血作用もありますので貧血の方や女性の方は積極的にとりたい栄養素でもあります。
ビタミンB6・ビタミンB12を多く含む食品
ここからはビタミンB6・ビタミンB12を多く含む食品をご紹介していきます。
ビタミンB6を多く含む食品

ビタミンB6は魚類・肉類・野菜類などに多く含まれます。
- マグロ
- カツオ
- 鶏むね肉
- 牛レバー
- にんにく
- 唐辛子
- ゴマ
など多く含む食品です。
特にトレーニーの方は鶏むね肉を食べることが多いのでタンパク質+ビタミンB6のどちらも摂取できる優秀な食品ということがわかります。
ビタミンB12を多く含む食品

ビタミンB12は魚介類・肉類・藻類に多く含まれています。
- しじみ
- あさり
- レバー(鶏・牛・豚)
- 海苔
など多く含む食品です。
特にレバーはビタミンB12のみならず鉄分を多く含みますので、貧血の方はレバーを食べるとベストですね。
ビタミンB6・ビタミンB12の摂取量
厚生労働省の1日の推奨摂取基準を参考にしながら、成人男女別の推奨摂取量(これだけの量を摂れることが望ましい)をご紹介いたします。
ビタミンB6の摂取量
成人男性 | 1.4㎎ |
成人女性 | 1.2㎎ |
ビタミンB12の摂取量
成人男性 | 2.4μg |
成人女性 | 2.4μg |
ビタミンB6・ビタミンB12のまとめ

注意しないといけないことが、B6の単位は(㎎)B12の単位は(μg)なので注意
※2.4μgは0.0024㎎
上の推奨量はあくまで一般成人を基準にしたものです。
タンパク質を多く取る人はビタミンB6の必要量は上がります。
ビタミンB群は水溶性ビタミンということもあり、過剰摂取の心配は基本的にありません。
(ビタミンB6は体重×0.86㎎の上限が設定はされていますが…)
食事から十分にビタミンB群を摂取出来ない人やタンパク質の摂取の多いトレーニーは特にサプリメントの摂取がオススメです。

いつもお話しする事ですが、決して栄養をサプリメントで全て補うことを推奨しているわけではありません。
食を楽しみながら栄養を摂取する事は人間が忘れてはならない事です。
しかし、サプリメントの摂取により身体の不調が良くなったり、生活の質が上がるのであれば有効活用しない手はないと思います。
あなたの生活がワンランク上になる手助けになれば幸いです。
【参考文献】
〇https://www.tyojyu.or.jp/net/kenkou-tyoju/eiyouso/vitamin-b6.html